一人息子が独立して、3年になります。当時の私は大変なからの巣症候群に陥ってしまいました。その原因や、対処法、そして3年経過した今はどんな状態なのかなどをまとめてみました。
からの巣症候群から3年、子供の巣立ちを振り返って
私の体験談なんて何の役にもたたないかもしれません。
でも、私がつらくてたまらなくて情報をさがしていたときは、もっと経験者の情報が欲しいと思いました。
だからこの記事も、何かのお役にたてたなら…と思い、書かせていただくことにしました。
からの巣症候群に陥った原因は
からの巣症候群は、子育てに限らず、介護など何かしらやりがいのあることから解放されたときに強い喪失感を感じることをいうようですね。
だから、さみしさや喪失感でつらい思いを感じるのは、私たちが頑張ってきた証拠。
一所懸命にやってきたから、何かを失ってしまったように錯覚してしまうのかもしれません。
本当は、何も失っていないのですけれど。
でも、当時の私を振り返ると、ギリギリまで現実から目をそらしていたことも、ひとつの原因だったように思えます。
荷造りがすすんで、段ボールが積みあがってきても、「住む場所が変わるだけで、なんでもないことだ。」と平気なふりをしていました。
「息子が引っ越してからの事は、引っ越しが終わってからにしよう。
(今はまだ考えたくない。)」
と、それまでと変わらない日常を送っていたんですね。
だから、息子が実際に引っ越していってしまったら、空虚感や不安が一気に押し寄せてきてしまいました。
毎日毎日、一人になると泣いてばかりいました。
手足が震えたり、めまいがしてたっていられなくなったりもしました。
子供の巣立ち前にやっておけばよかったこと
私のばあいは、もっと早くから現実に目を向けるとよかったのかもしれません。
息子が引っ越していったあと、自分がどうなりたいのか。
そのためには何をすればいいのか。
老後は夫婦二人だったらどんななのか。
いつか独居老人になったら、どうやって暮らしていこうか。
夫の両親がもっとお年を召したら、どのようにかかわっていこうか。
お墓は…と、きりがありませんが (;^_^A
もっと早くから、いろんなことを具体的に想像するようにしていたら、少しは不安も減ったのではないかと感じます。
それと、引っ越す前に家族旅行にも行っておけばよかったかな…とも、思います。
旅行とまではいかなくても、ランチを一緒に食べに行くとか。
でも、そういうことをすると「別れに構える」みたい気がして、控えてしまったんですよね。
3年過ぎた今となっては、もっと思い出らしい思い出を作っておけば良かったかなと振り返るときがあります。
でも、旅行などは、はなれて暮らすようになってからでもできますよね。
楽しい未来に目を向けていきましょう♪
からの巣症候群を克服するために必要なこと
からの巣症候群を克服するために、色々なことを試しました。
去年の記事で、克服法について書きました。
↓ もしよろしければ、こちらも合わせてご覧ください。
■空の巣症候群でつらい毎日から、早や2年。私が克服した方法は3つ
うえの記事の中で、私にとって効果的だった3つの方法を書きました。
何もしないで、じょじょに落ち込んでいってしまうより、何かしら取り組むといいと思います。
でも、やっぱり時間が必要です。
いろんなことがあって、気持ちを持ち直したり、またくじけそうになったりしながら、時間とともに回復していくものなのだと思います。
いますぐ楽になりたい気持ちは、とてもよく分かります。
私もそうだったもの。
でも、焦ってもどうにもなりません。
毎日をなるべく丁寧に生きて、少しずつ本来の自分を取り戻しましょう。
からの巣症候群から3年、子供の巣立ちを経て今おもうこと。
さすがに、3年も過ぎると、息子が帰宅しない毎日にも慣れました。
当時は焦燥感や不安でいっぱいだったけど、ずいぶん落ち着きました。
泣くこともあまりないし、体の調子もぼちぼちです。
だけど最近、しみじみとした寂しさを感じます。
それに、昔を思い出すことが増えました。
息子が幼かった頃のこと。
自分が子供だった頃のこと。
ふと、この家に越してきたときの空気(気持ち?)がよみがえったりします。
もう戻ることはできないけれど、思い出があるのは幸せなことだと思ったりもします。
そう思えるまでに、3年ほどもかかってしまったけど (;^_^A
からの巣症候群まっただなかの頃の私は、
『慣れてしまえば別に暮らしてくれた方が、楽なものですよ。』
というような先輩方の言葉は、
「自分にはあてはまらないのじゃないか?」
「私には、絶対たえきれない…」
などと思ったものでした。
でも、本当に落ち着いてしまうものなんですね。
もしかしたら、何かを諦めたのかもしれません。
でも、仏教では、「諦める」とは、「明らかに見る」ということなのだそうです。
もう、時は過ぎてしまって、私は50代。
息子も、もう20代後半に入りました。
その現実を明らかに見たなら、卒母(子離れ)するべきなんでしょうね。
でも、まだ、そんな自分が薄情に思えたりもします。
それに、なかなか連絡がとれないと「ちゃんと生きているのかしら…?」と気になってイライラしたり…(笑)。
私には、まだもうすこし時間が必要なのかもしれません。
からの巣症候群から3年、子供の巣立ちを経て 最後に
からの巣症候群から解放されるためには、時間が必要です。
文字にしてみると、身もふたもないようにも感じますね。
でも、時間は過ぎてみると、嘘のようにあっという間です。
仕事や趣味をもったり、不安を調べて解消するのもいいことです。
だけど焦らずに、少しずつ無理のないBaby Stepを、積み重ねていきましょう。
私たちが思いつめてしまっては、子供たちの心配ごとを増やす結果にもつながってしまうかもしれません。
無理はよくないけれど、自分自身のためにも、未来や外へ目をむけていきましょう♪
きっと本来のあなたを取り戻せますよ!