一人息子が独立した3年前、私はひどい空の巣症候群で、毎日泣いて過ごしました。
あそこまでつらい思いをしないですむ方法はなかったのか…当時しらべた情報や自分の経験から、子供の巣立ちで寂しい思いをしないためにできることをまとめてみました。
子供の巣立ちで空の巣症候群にならない方法を考えてみた
子供の成長って、嬉しいものですよね。
でも、うれしい気持ちと同時に、親の手を離れていくことをさみしいと感じるのは当然のこと。
それがいよいよ、巣立ちを迎える。
別に生活するようになるとなれば、大きな空虚感、喪失感を覚える人も少なくないでしょう。
私もそのひとりでした。
最初の1年間は本当にひどいもので、3年過ぎようとしている今、ようやく少し卒母※できそうな気がしています。
※「卒母」は、西原理恵子さんが足かけ16年続いた毎日新聞の大人気漫画『毎日かあさん』を2017年6月に終了するとき、「子育て終わり」「あとは好きにさせてもらう」と“卒母宣言”して、多くの共感の声を得た言葉です。
↓ こんな本も出版されています。
(西原さんの著書ではなく、西原さんの卒母宣言をうけて投稿された、みなさんの体験談がたくさん載っている本です。)
西川さんのように、明るく卒母(子離れ)できるといいのですが…
なかなかそうはいかない方も多いですよね。
あなたは今、近づいてきたお子さんの巣立ちへのさみしさに、実感がわいてきた頃でしょうか。
それとも、今まさにつらい気持ちと闘いながら、毎日を過ごしているのかしら。
この記事では、私自身が空の巣症候群でつらかった頃にしらべあげた情報や、当時の自分の体験から、子供の巣立ちでさみしい気持ちにならずに済む方法をまとめました。
とても月並みなことかもしれません。
それでも、少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。
仕事や趣味をもつ
すでに、お仕事に就いているかたも、趣味をお持ちのかたも多いですよね。
それなら、もうひとつ高い目標を設定するのもいいかもしれません。
お仕事をされている方なら、あと何年働くとか、定年までに〇〇円貯める。
趣味があるなら、とことん突き詰めてみる。
その趣味で先生になるとか、ココナラやメルカリに出品してみるのもいいかもしれません。
「私は長く専業主婦だから、すぐに仕事が見つかるとは思えないし、これといった趣味もない…」というかたなら、すぐでなくてもいいから、何かこれから始めるといいですね。
なんなら、「主婦のプロ」を極めるのはどうでしょう。
レシピを増やしてみたり、水回りをピカピカにする方法を試してみるのも、気晴らしになりますよ。
自分の未来を描く
未来に何が起こるのか、何歳まで生きられるかは、誰にもわかりません。
だから、自由に未来の自分を想像してみませんか?
3年後、5年後、10年後…、あなたはどんな自分でいたいですか?
キレイに年をとりたいなら、ちょっと美容に目を向けてみる。
健康に暮らしていたいなら、運動を始めたり、歩く機会を増やしてみる。
お金で困るのが心配なら、副業や投資の勉強をしてみるのもいいかもしれません。
どれも、小さな一歩でいいんです。
無理せずできること、Baby Step を積みかさねれば、着実に未来の理想に近づけるはずです。
覚悟を決める
空の巣をあたため続ける覚悟をもちましょう。
「いつでも子供が帰ってこられるように、ここ(空の巣)を守って、待っていてあげよう」という覚悟ができたとき、卒母できる気持ちになれます。
そんな覚悟にいたるのは、大変かもしれません。
でも、必ずそんな覚悟が決まるときがきます。
だって、時間は待ってくれませんから。
あなたの気持ちがまるで前進できていないように感じても大丈夫。
時間はあっちから勝手にやってきます。
そして過ぎていきます。
だから、私たちは毎日生きていれば、きっとそれだけで何とかなります。
子供の巣立ちで空の巣症候群 経験者が体験を振り返って
私の教育方針
私は一人息子に、「大きくなったら、必ず一人暮らしする時期を持たないとダメよ。」と言って育てました。
私の実家が、男の子は必ず外で勉強させる(一人暮らしさせる)方針だったこともあります。
また、夫が実家暮らしだったせいか、共働きで子供が生まれても一切家事も育児もしない。
息子がまだ赤ちゃんのとき、掃除機をかけたいから散歩に連れていってあげてほしいとお願いしたら、
「どうして僕がそんなことしないといけないんだ?」
という調子でした。
だから、男の子は特に、一人で生活する期間が必要だと考えていました。
一人息子が独立するまで
私は、職場の先輩と1994年に結婚し、翌年、長男を出産しました。
義母の強い希望で、結婚当初は夫の実家で同居生活をしていましたが、自由奔放な義母とはライフスタイルが合わず、長男が1歳になる前に別居することになりました。
夫の両親と別居になってからは、生活費をかせぐために私も再就職しました。
そして、長男が5歳のころ、
夫の浮気が発覚 → こじれにこじれる。
そんな最中、第2子を授かり、流産。
まもなく、私の祖母(育ての母)が死去。
と、不幸が続き、私の心のよりどころは息子しかありませんでした。
私は生まれてすぐに両親が離婚して、母方の祖父母に育てられました。
経済的な苦労はしませんでしたが、父親顔や名前さえ知らなかったことでつらい経験をしたことがありました。
だから、息子を両親が揃っていない環境で育てたくなくて、離婚しないことを選んだのです。
そのとき、夫の希望を受け入れて、仕事を辞めました。
だけど、その後は子宝に恵まれることがなかったため、息子は一人っ子になってしまいました。
そんな背景があったため、息子の成長に合わせて、自然と距離ができるように気を付けていました。
絶対に、息子に寄りかかってはいけないと思ったんですね。
突きはなさずに、息子が自分の世界を広げて、自然と独立できるように努めていました。
一人息子が独立した結果
息子が大学生になってから、私は在宅で仕事を始めました。
趣味の読書や神社仏閣巡りも再開。
息子が独立したら、断捨離もしたい…などと、やりたいことも沢山みつけていました。
でも、ダメでした。
息子が意気揚々と上京していったあと、毎日泣いて過ごしました。
手足が震えたり、めまいがして立っていることもできなくなることもありました。
さみしくて、不安で、もう一生こんなふうに毎日つらいまま過ごしていくのだと思えました。
それでも、3年近くの時間が過ぎると、何とかなるものです。
「もう全然平気!」とはまだまだ言えません。
今でも、どうしようもなくさみしくなるときもあります。
だけど、少し、「未来に向いて行こう」「さあ、やらなくちゃ」みたいな気持ちが生まれてきました。
子供の巣立ちで空の巣症候群にならない方法 最後に
どんなに打ち込める仕事や趣味を見つけても、自分の未来に目を向けても、子供の巣立ちを平気で受け入れることができるようにはなれないかもしれません。
だけど、自然と「空の巣を守る覚悟」ができる日がきます。
何年も一緒に暮らしてきた子供が、はなれた場所に行ってしまうのはさみしいことです。
でも、物理的な距離がいくらはなれても、親子であることに変わりはありません。
だから、私たちは不安に支配されず、時間を受け入れていくしかないのかもしれませんね。
そうだとしても、あまり心配する必要はありません。
なぜなら、あなたがこの記事を見つけてくれたということは、あなたはすでに未来に向けて動き出しているということです。
だって、不安を解決するために、情報をさがしているはずだもの。
そんな行動力のあるあなたなら、きっと大丈夫。
それに、いくつになっても、お母さんが笑顔でいることが一人暮らしで頑張っている子供たちのためにもなるのではないかしら。
だから私たちは、笑顔で次のステージへ参りましょう♪
本当につらすぎるときは、無理せず家族や身近な人に相談したり、専門科を受診してみてくださいね。
心療内科のほかにも、婦人科や鍼灸院などでも受け付けてくれるところがあるようですよ。